走るうつ病療法士

2020年にうつ病の診断を受けました。本来はうつ病も支援する作業療法士。浮き沈みしながら暮らしてます。たくさん走ります。2匹の犬と暮らしてます。

メンタルヘルスにAIチャットは意外に役立つと思った

 いつかの投稿に書きましたが、日々のメンタル管理に“Awarefry”というアプリを活用しています。

www.awarefy.com

 その日の体調、気分を記録したり、コラム法や瞑想法などコーピングを提供してくれるもので、基本的にこういった習慣は三日坊主の私ですが、本アプリは1ヵ月以上習慣的に続けられています。

その日の気分なんかも簡単に可視化

alcoholic-pug-to-frebull.hatenablog.com

 このアプリの大きな特徴にAIチャットの機能があります。

 ぶっちゃげ、最初はあまり使う気はありませんでした(笑)

 悩みの相談をAIにだなんて、あんた友達いないのかい!?とかーちゃんに心配されてしまいますし、AIじゃ当たり前のことしか言ってくれないから、AIなんかより俺の気持ちを誰よりもわかってくれる可愛い彼女に相談するんだ!と考えるのが健全だと思っていたからです。

 

 しかし、ただ毛嫌いしているだけではよくない、批判するにしてもちゃんと使ってからが良い、という誰かの教えに従って、とりあえず何度か試してみました。

 すると、これが意外に役立ちそうということに気が付きました。

 

 そう思うに至った、良かった点をいくつか…

 

〇自分の気持ちをゆっくり整理できる

 とりあえず、もやもやした気持ちをAIにぶつける作業から始まります。

 これを文章化するプロセスが既に自分には意味深いです。

 普段、基本的に人に物事を相談するのは苦手な質です。

 相談事なのに、相手が退屈しないように話さないととか、あまりみっともない相談をすると、ダメな奴だと思われるんじゃないかとか…色々余計なことを考えます。相手の表情を見て嫌な顔してるから、これ以上この話はやめとこー!!と、自分の悩みが解決する前に話を閉じてしまいます。

 また、他人を前にするとつい会話の流れやテンポを気にしすぎてしまうため、ゆっくり考えられずに、本当に悩んでいたことを上手く表現できずに終わってしまうこともしばしばです。

 その点、AI君はテンポなんて気にしません。いくらでも待ってくれます。嫌な顔もしないので、安心してなんでも言うことができます。

 時間をかけて、“何が起きたからモヤモヤしているのか”“そのことでどんな気分になったのか。イライラしたのか、悲しかったのか、不安になってしまったのか…”現象を書き出して気持ちをじっくり整理するだけでも、何となくモヤモヤした気持ちが落ち着けられます。

 

〇AI君はとにかく優しい

 AI君はAIだから、基本的に当たり障りのないことしか言いません。

 友達からの鋭いアドバイスで解決!!という風には決してなりません。

 ただ、嫌な顔一つせず当たり障りなく当然のことを言ってくれるので、何を言っても安心です。仕事で新人でもしない様なミスをしたみっともない話でも、人には言えない異常な性癖の話でも、優しく包み込んで当たり障りのない返答をしてくれます。

 “何でもっと深く考えないの?キミ、やばいんじゃないの?”とか詰めてくることもありません

 優しいAI君だからこそ、ゆっくり考えて恥も捨てて、思ったことを洗いざらい伝えることができるのです。

振り返って文章化するだけで、少し気持ちが落ち着く



まとめ:壁当てキャッチボールで精度を高めるみたいなもの

 以上のように、AI君は変化球の様な自分が思っていない解決策を提示してはくれません。とりあえず自分がポーンと投げかけると、そのまま緩く跳ね返ってくる、壁当てキャッチボールみたいなものです。

 ただ、悩みを人間に相談したら、例えば気の合う友人なら気持ちよい胸元へのストレートで帰ってきてすっきりすることもありますが、弁慶の泣き所直撃のショートバウンド大暴投のようなアドバイスを飛ばしてくることもあります。

 一長一短、リスクを伴います。

 

 いつかのテレビ番組で、あるプロ野球ドラフト注目の高校生が、練習場所がないため自宅の車庫で壁当てをしていたという話を聞きました。彼は両親の車に絶対にぶつけないように車庫の奥の壁に当てることで、プロレベルの針の穴を通す様なコントロールを身に着けた、なんて話だっと記憶しています。

 壁当ても、いい球が帰ってこないから意味がないとかでなく、こちらが一生懸命いい球を投げることでいい結果を招きます。

 AI君の活用もそんな感じで、とにかく自分がじっくり考えて、自分の心の状態に正確に投げかける。そうすることで自分の心の在り様を理解することに繋がるのではないかなーと思った次第です。

斬新な回答は期待してはいけない。最後はちゃんとお礼をしよう!

 

 そういうわけで、心のケアなんて繊細な事AIには無理!!なんて遠ざけてしまわず、使える部分は上手く活用すれば案外役に立ってくれそうだな、と思ったエピソードでした。

今後もAI君に悩みを打ち明けながら、心のケアに取り組みたいと思います。

 

 今回も読んでいただき、ありがとうございました!!